イニエスタの言葉からJリーグで勝つための要因を探る

2018年9月11日火曜日

サッカーマティックス データ分析

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先日Jリーグの印象について、イニエスタがインタビューに答えていました。
「Jリーグで勝つための要因」を元スペイン代表のイニエスタの言葉から考察してみたいと思います。

イニエスタの言葉からJリーグで勝つための要因を探る

イニエスタの言葉からJリーグとスペインリーグとの違い


イニエスタは、バルサTVのインタビューでJリーグの印象について
一般的にプレーのタイプについて言えば、休止が多いかもしれない。僕が長い間、慣れていたプレーからみれば。でも、最高に気に入っているし、そういった全ての新しい経験が僕にとって良いことだし、まだスタートだ。リーグの印象は、どんなライバルでも、ポジションが下であっても、相手のホームで勝てる、逆に僕らもどんな相手にでも勝てるような。まるで負けることを恐れないサッカーみたいだ。1-0で負けていても、攻撃し続けている。」
と語っています。

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Jリーグで勝つための要因を探る


仮説:走行距離が長いチームは、勝てるチーム(順位が上)なのではないか?

イニエスタに限らず、イビチャ・オシム氏も現代サッカーにおいて「走る」ことの大切さを説いていました。

結論:走行距離が長いチームは、常に勝てるチーム(順位が上)になるのではありません。
たしかに北海道コンサドーレは走行距離は3位で順位は4位と上位にいるものの、湘南ベルマーレは13位、横浜マリノスは14位と下位にとどまっている。
一方で浦和レッズは走行距離では下位であるものの順位は中位で、川崎フロンターレは2位につけている。

明治安田生命J1リーグ トラッキングデータ 走行距離

更新日:2018年9月2日(日)
チーム平均値 112.621km
1位 116.238km 湘南ベルマーレ
2位 115.561km 横浜F・マリノス
3位 115.224km 北海道コンサドーレ札幌


16位 110.549km 浦和レッズ
17位 108.710km 鹿島アントラーズ
18位 107.915km 川崎フロンターレ

明治安田生命J1リーグ トラッキングデータ 走行距離

仮説:スプリント回数が多いチームは、勝てるチーム(順位が上)なのではないか?

イニエスタの言葉を考察すると、走ることと休止の緩急があり、「走る質」が違うというようにも聞こえます。オシム氏も著書のなかで
 「私はこれまで、走ることの重要性を強調してきた。だが、それは、ただ単に走ればいいというのではない。走りの質が問題で、大事なのはタイミングだ。いつ、どうして、どこに走るのか。よくいるのは、走りすぎるぐらいに走るが、肝心なときに走らない選手だ。肝心なときとは、相手を混乱に陥れるときだ。走るために走るのでは意味がない。芸術のための芸術と同じで、何の役にも立たない。」
と語っています。


結論:スプリント回数が多いチームは、常に勝てるチーム(順位が上)になるのではありません。
たしかにスプリント回数が多いFC東京は3位につけているものの、湘南ベルマーレは13位、横浜マリノスは14位と下位にとどまっています。
一方で、スプリント回数が少ないベガルタ仙台は6位、サンフレッチェ広島は1位と上位につけています。

明治安田生命J1リーグ トラッキングデータ スプリント回数

更新日:2018年9月2日(日)

チーム平均値 159回
1位 180 横浜F・マリノス
2位 177 FC東京
3位 176 湘南ベルマーレ


16位 145 名古屋グランパス
16位 145 サンフレッチェ広島
18位 141 ベガルタ仙台

明治安田生命J1リーグ トラッキングデータ スプリント回数

*なお、「スプリント回数」とは、Jリーグ上、時速24km/h以上を指しています。

仮説:守備型・攻撃型の戦術と走行距離・スプリント回数が順位に関係してくるのではないか?

ボールを支配していなければボールを奪うために、敢えて走らされている場合、走行距離やスプリント回数と順位は相関関係にないように思います。
一方でボールを支配していれば、ゲームの主導権を握っているのであって、走行距離やスプリント回数が多いことは、それだけ相手を脅かして攻撃している回数が多く、得点も増えるように思います。

結論:守備型・攻撃型の戦術と走行距離・スプリント回数が順位に必ずしも関係してくるのではありません。

少し古いですが、2018年7月31日時点でのデータによれば、

<ボール支配率>
1 横浜マリノス
2 川崎フロンターレ
3 神戸
4 名古屋グランパス
5 ベガルタ仙台


14 サンフレッチェ広島
15 FC東京
16 清水エスパルス
17 長崎
18 湘南

またボール支配率やシュート数から「攻撃型」と区分したのが川崎、横浜、柏ですが、順位にもばらつきがみられます。
「守備型」と区分したのが湘南、仙台、鳥栖ですが、こちらも順位に偏りはありませんでした。

実際の順位表 2018明治安田生命J1リーグ 【2018年09月02日 現在(第25節)】


1 サンフレッチェ広島
2 川崎フロンターレ
3 FC東京


16 サガン鳥栖
17 ガンバ大阪
18 V・ファーレン長崎

2018明治安田生命J1リーグ 順位表 【2018年09月02日 現在(第25節)】/Jリーグ・データサイト
▼走行距離も実際の順位も上位
北海道コンサドーレ札幌
▼走行距離も実際の順位も下位
サガン鳥栖、鹿島アントラーズ
▼走行距離は下位だが実際の順位は上位
FC東京、川崎フロンターレ、ジュビロ磐田
▼走行距離は上位だが実際の順位は下位
横浜F・マリノス、V・ファーレン長崎、湘南ベルマーレ、名古屋グランパス
今季も例年通り、「走行距離が長い=実際の順位も上」という等式が成り立っていないことがわかる。
「走っているチーム」は順位も上なのか?最新版J1データで検証する/Qoly

第17節で最も走行距離が長かったチームは湘南ベルマーレで118.087km、2位はジュビロ磐田で115.529km、3位は北海道コンサドーレ札幌で114.862km。逆に最も短かったのは、川崎フロンターレで98.228kmだった。
スプリント回数(時速24km/h以上)を見ると、最も多かったチームは湘南で189回、2位はFC東京で171回、3位は磐田で170回。
最も走ったチーム&選手は…J1第17節の走行距離発表/ゲキサカ

参考サイト:Jリーグで勝つための要因を探る

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